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「a-blog cms」の新バージョン、1.2.0がリリースされました。
主な追加機能は以下の通りです。

  1. WYSIWYGエディタの追加
  2. 絵文字の入出力に対応
  3. ショッピングサイト機能(メール通知のみのシンプルなカートが標準搭載)
  4. ルール(使用するテーマの条件分岐)に「正規表現」が追加
  5. 出力ソースのクリーンアップ
  6. モジュールの追加

入力形式にWYSIWYGが加わったことで、一般のブログやWordに慣れている更新担当者がいる案件にも対応しやすくなったと思います。
制作する立場としては、やはりルールの正規表現対応や、モジュール追加が興味深いところです。
導入事例紹介のページもどんどん厚みを増しているので、今後が楽しみです。


前の記事にもある通り、私=WebbingStudioは、a-blog cmsのビジネスパートナーになりました。

制作会社ではなく、しかも自分からCMSを選択する機会が少ない個人事業主の私がどうしてa-blog cmsを支援することにしたのかというと、
「制作会社・クライアント双方の意識を変え、成長させる」
可能性に強い興味を持ったからです。

制作会社側の意識

MovableType・WordPress(特にWP)での小規模な構築案件を重ねると、制作者はこんな考え方に慣れてきてしまいます。

  • テンプレート化すると、もうDreamweaverなどのオーサリングソフトで編集できない
  • HTML・CSSを完全に完成させてからでないと動的部分に手をつけられない
  • コンテンツは全てCMSの管理下に置くものだ
  • 管理画面・投稿画面は配置が決まっているものだ

大規模な案件を経験するとわかってくることですが、デザイン性が高く、かつクライアントが更新する可能性がほぼないコンテンツを無理にCMSの管理下に置く必要はありません。
ぶっちゃけ、ウェブページテンプレートなんぞなくてもいいのです
むしろ今後更新依頼をもらえる余地を残しといた方が(ry

一般のブログ的なCMSは、これら静的コンテンツを動的コンテンツと切り分けるのが難しくなっていますが、a-blog cmsは特に意識しなくても、同時にオーサリングソフトで一括管理することが可能です。
(実際、私の本サイトのうち「About」と「Work」は普通の静的コンテンツです)

また、a-blog cmsは投稿画面も制作できるため、いかに更新担当者が作業しやすくするかを考えることで、「インフォメーションアーキテクト」や「アクセシビリティ」に対する意識も持つことができます。
これらは、今後のWEBデザイナー・コーダーに必須のスキルになっていくと思います。

プログラマはCMSに対する考え方が異なるので、彼らが加わるとまた事情が変わってきますが、少なくともプログラマがいない制作会社/プログラマが必要ない案件のワークフローを激変させる可能性を、a-blog cmsは持っているのです。

クライアント側の意識

私のように制作会社から協業依頼を請ける場合、はじめからMovableTypeに決まっている案件がひじょうに多いです。
クライアントが以下のような固定意識を持ってしまっているパターンも散見されます。

  • MovableType以外のCMSを知らない
  • 管理画面の配置が公開サイトと違う=CMSとはそういうものだ
  • MovableTypeとかいうのが有名だし実績も多いからとりあえずこれを採用すれば無難だ

もちろんMovableTypeは拡張性が高く安定した、良いシステムです。
管理画面の編集も可能です(a-blog cmsほど直感的でないですが)。
ですが、提案する側が「MTを前提としたディレクション」を行ってしまうのは、カスタマイズを扱う私としては、あまり良い傾向とは思えません。
更新手順が複雑になってしまっては意味がないです。

MTと同様に拡張性が高く、かつ設計思想が異なるa-blog cmsを選択肢に挙げることは、クライアントの意識を変えられる可能性もあるのです。


CSS Nite LP6に参加する前から、何らかの国産CMSをMovableType・WordPressと同様にサポートしようと検討してきましたが、私のお仕事の傾向もあって、最終的に、a-blog cmsがメインとなりました。

a-blog cmsは、制作会社とクライアントを「成長させる」CMSです。

a-blog cmsを触ってみてください。

この記事を書いた人

うぇびん

愛知県豊橋市に住んでいる、荒ぶるウェブおばさん。WordPressをはじめとした各種CMSを研究するのが好き。札幌のIT企業のビットスター株式会社に所属しています。