ええりんご社長さんがむいてくれとるで、はよ食べりん

「a-blog cms Training Camp 2018 TOKYO」に参加しました。これまで沖縄開催はありましたが、東京は初開催です。
会場は茅場町のコワーキングスペースのコエドさんでした。

お昼ごはんを食べて会場に行くとなぜか大量のりんごがありました。シールがかわいいので名刺入れに貼り付けて保護しました。三河弁になっていることは見逃しません。

さて、今回のa-blog cms Training Campでのレポートなんですが、以下の話に絞ることにします。

  • 機能の追加・改良
  • a-blog cmsかるた

ユーザーセッションについてもご紹介したいのですが、今回もすごいボリュームなので、このふたつだけで記事一個分になりそうなんですよね…すみません。ツイッターの「#ablogcms」ハッシュタグをぜひ早めにご覧ください。

https://twitter.com/search?q=%23ablogcms&src=typd

機能の追加・改良

オープニングの後で、a-blog cmsのコア開発を担当しているアップルップル伊藤さんから、先月リリースされたバージョン2.9系、次期バージョンの2.10系の新機能紹介がありました。2.9.0の詳細は、こちらのリリースノートを参照ください。

https://developer.a-blogcms.jp/blog/changelog/release290.html

OpenStreetMapに対応

Google Mapsが規約の変更で気軽に利用できなくなったため、a-blog cmsでは地図機能でOpenStreetMapが選択できるようになりました。OpenStreetMapはAPIキーなどを設定せず利用できますが、メンテナンスなどで一時的に見られなくなったり、検索が優秀ではなどの難点はあります。

プレビュー機能

公開していないエントリーを、モバイル環境を再現した画面でプレビューできるようになりました。また、Pro版ライセンス以上では、URLを発行してプレビュー画面をクライアントと共有することも可能です。MovableType.netではURLプレビューが標準機能でできますが、モバイルプレビューはないので、どちらが良いかはワークフローの問題になってきますね。

ユーザーの切り替え

これはイベント前に気がついてスクショを撮っていたのですが、管理者でログインしていると、管理画面内で他のユーザーに切り替わることができるようになりました。もちろん、元に戻せます。
このユーザーではどのように見えるのだろう、とか、特定のユーザーで有効になる判定をチェックしたいときに使えます。

テキスト置換

ユーザー待望の、テキスト一括置換機能が実装されました。カスタムフィールドを指定して置換できるので、フィールドに施設名を入れていて、その施設名が変わってしまった…という状況に役立ちます。ただし、正規表現は使用できません。

管理画面カスタマイズの簡略化

テーマ製作者に好評の、@extendsが改良され、@sectionの入れ子ができるようになりました…と言ってもわかりませんよね。私もわからないです。

ですが、管理ページの左メニューや投稿画面のカテゴリー・タグなどを、自作テーマ側で隠したり上書きできるようになりました、と書くとなんとなくわかるかと思います。これまで本当に苦労したので感動にむせび泣いていました( T-T )

サブカテゴリーの実装

これはリリース予定の、2.10系の機能です。Movable Typeの特徴的な機能としてご紹介してきた、「プライマリカテゴリー」「サブカテゴリー」の概念がa-blog cmsにも実装されます。

個人的には、サイト設計に大きく関わる変更と捉えています。a-blog cmsはシングルカテゴリーによるシンプルなマッピングを特徴としていたため、方針の変換とも言えます。a-blog cmsが中心の方向けにライトニングトークでもざっくり解説しましたが、これについては専用の記事を書きたいと思います。

エントリー編集画面の統一オプション

これまで、a-blog cmsは公開サイト内での見たまま編集を前提としつつ、管理ページの「エントリー」からも管理ページ画面での編集が可能となっていました。これが混乱を招くケースがあったり、背景に強い色を使っているサイトではa-blog cmsのUIが合わないということで、どちらかに固定できるようになりました。

ただし、管理ページに固定した場合の「このページを見る」ボタンの位置がわかりにくいという感想を持っています。やはり、Movable TypeやWordPressのように、タイトル直下にあるとよいかと。

a-blog cmsかるた、なまら遊ばさるんだけど

一日目のセッション終了後は、アップルップルさんが毎回いろいろネタを持ってくるグループワークでした。なんと、今回は「a-blog cmsかるた」でした。

取り札に機能名やタグ名が書いてあって、スタッフが持っている読み札にはその説明が書いてあります。

「初心者」「中級者」「エバンジェリスト」でチーム分けされてしまったため、プレッシャーが上がるエバンジェリストたち。しかもやたら難しい。管理画面用のタグとか使わないし。微妙に綴りが違う引っ掛け問題があるし。

取りながら「これは知ってたw」「知らなかったw」「感覚で憶えちゃってるから読み札の説明を聞いてもわからんw」と変なテンションで盛り上がりながらのプレイでした。

私が取れたのはこの6枚。URLコンテキストのキーやフォームオプションの判定など、他のCMSでも使用されている機能や用語ばかりになりました。

キャッシュバスティングとは、ブラウザキャッシュは有効のまま、CSSやJSなどの依存ファイルのみキャッシュを無効化する技術もしくは機能です。WordPress、a-blog cmsだけでなく、Drupalも実装していたかと思います。

優勝は神戸の岡田さんと大阪の坂本さんの、それぞれ7枚でした。全然使ったことがないグローバル変数やタッチモジュールを知っていてさすがです。

こういうゲーム形式の勉強は会話も発生して楽しいですね。初心者グループのみなさんがついて行けたか心配なので、初級者セット・上級者セットがあるといいのかもしれません。

雑感:a-blog cmsのエンタープライズ化

今回は体調が良く、イベントのほぼ全日程にきちんと参加することができました。2.9系以降、また、将来的な新しいCMSの話を聞いて感じるのは、a-blog cmsは確実にエンタープライズCMSへ向かっているということです。

いえ、以前から向かっていましたし、エバンジェリストのほとんどはディレクターのスキルを持った人が多いです。ですが、機能に関する部分で、ディレクター、デザイナー、フロントエンドエンジニア、クライアントの四者が円滑に協業できることを意識した変更が増えているように感じます。投稿画面の固定化、プレビュー共有などがそうです。

これだけ機能が揃っていると、すでに5万円ではおさまらないCMSとなっており、次期CMSは確実にライセンス料がアップします。その場合、私のようなCMSの決定権を持たないエンジニアは、どのようにa-blog cmsを選択してもらえるか真剣に考えないと、実務で使えなくなってしまいます。そんな危機感も持っています。


いつまでついていけるだろうか、とも感じつつ、参加するたびにモチベーションがこれだけ上がるのはa-blog cms Training Campくらいです。スタッフ、エバンジェリストの皆さんとの話も、濃くて勉強になります。
私は仕事のためだけではなく、自分の維持のためにCampに向かうのです。

この記事を書いた人

うぇびん

愛知県豊橋市に住んでいる、荒ぶるウェブおばさん。WordPressをはじめとした各種CMSを研究するのが好き。札幌のIT企業のビットスター株式会社に所属しています。