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WordPress(ワードプレス)をやめたくなった人へのアドバイス

つい先日、ワードプレス(以下、WordPress)に深刻な脆弱性が発見され、かなりのウェブサイトが改ざんの被害を受けました。
ネットで評判が良かったので、なんとなくWordPressを使っていたけれど、やめたいと思っている人も多いかもしれません。

「無料で高機能で便利だったけど、怖いので違うブログにしたい…」
「ブログのことはWordPressしか知らないし、今後どうしていいかわからない…」

私は、WordPressをはじめとした「コンテンツマネージメントシステム(以下、CMS)」を使ったホームページ制作や乗り換えの仕事をしています。
この記事は「WordPressをやめたい」と悩みはじめた人のための、私から提供できるアドバイスです。

最初に知るべきこと

これはWordPressに限りませんが、何年も運営していたブログを他のシステムに乗り換えるのは、ゼロからブログを立ち上げることの何倍も難しいです。

このため、やめるなら、ある程度は妥協が必要です。どこへ乗り換えたとしても、以下は使えなくなるか、移転先のブログでは表示できなくなります。

  • メディアライブラリでの画像の使い回し
  • 今のデザイン
  • 関連記事・人気記事の自動表示
  • 本文内に画像ギャラリーを表示
  • SEO関連の設定

ブログの場合

もしあなたが運営しているのが普通のブログで、「バージョンアップがたいへんだから」という理由なら、サーバーに設置するブログはやめて、レンタルブログへの引っ越しを検討しましょう。

WordPressの管理画面や雰囲気が気に入っている

WordPress.com」という、WordPressの基本機能だけを利用できるレンタルブログがあります。月額360円から独自ドメインが使えるブログを運営でき、美しいテーマがたくさん使えます。

いろいろな外部サービスと連携したい

私個人は「はてなブログ」をお勧めします。デザインがやや地味ですが、WordPressにアップロードした画像を自動的に取り込める、強力な引越しサポート機能があります。

他のサービスからはてなブログに移転する際に、画像データも一緒に引っ越しできるようにしました。これまでのインポートにも有効です – はてなブログ開発ブログ

また、SEOの専門家が監修しているので、そっち方面もしっかりしたサービスです(もちろんコンテンツ次第ですが)。月額は600円です。

さくさく更新したい

更新の手軽さを重視するなら「Tumblr(タンブラー)」という手もあります。スマホで気軽に更新でき、無料で独自ドメインが使えます。
ただし「リブログ」という機能のために記事を他の人に全文引用されてしまうので、私はおすすめしにくいです。

ホームページ(ウェブサイト)の場合

ホームページの場合は「どのようなサイトか」「どのような機能を持っているか」で難易度が大幅に変わります。

あなた自身が作ったのなら、以降の説明がヒントになるでしょう。お金を払ってプロに依頼したサイトであれば、別のプロに相談するしかないです(次項で後述します)。
記事の自動インポートはできないので、手作業でのコピペになります。

会社・店の紹介ページとお知らせだけ

10ページくらいしかなく、お知らせもあまり更新していないのであれば、私は「Jimdo(ジンドゥー)」というホームページ作成サービスをお勧めします。この手のサービスは最近はいろいろありますが、日本らしいデザインも豊富で、サポートもあるので、いちばん安心して使えると思います。

少し敷居が高くなりますが、教室の予約や、簡単なショッピングカートを置きたい場合は、「WIX(ウィックス)」の方が相性がいいかもしれません。

ブログの更新が多い

JimdoやWIXは、WordPressほどがっつりしたブログは書けません。ホームページらしさをキープしつつ、まめに配信したいなら、以下のいずれかが考えられます。

  • ブログは移行せず、Twitter・LINE・InstagramなどのSNSに集中する
  • サブドメインを作って、メインのドメインはホームページ作成サービス、サブドメインはレンタルブログにする

独特のページがある

以下のような機能が管理画面に追加されていないでしょうか。

  • ブログの「投稿」とは違う入力項目がある(開催期間、商品写真、添付ファイルなど)
  • 左メニューに「投稿」「固定ページ」以外に「イベント情報」「事例紹介」「商品情報」などがある

このような「独特の機能を持っているページ」があると、乗り換えはひじょうに困難になります。次項に続きます。

乗り換えが難しい場合

前項のように、独特の機能を追加していたり、いろいろと改造しすぎてバージョンアップさえできない状況だった場合は、WordPressを扱っている事業者に相談することになります。

その前に、ちょっと考えましょう。そのページは、本当に今後も必要でしょうか?
CMSなのに、何年も更新していない状態ではないですか?自己満足のページではないですか?

もしそうなら、思い切って、最低限のページとブログだけにしてはどうでしょうか。そうすればWordPressもバージョンアップできますし、Jimdoなどに乗り換えることもできます。

まったく更新していないなら、普通のHTMLのホームページに変換してしまう手もあります。

プロに相談する場合

乗り換えをプロが請け負った場合ですが、最低でも、お見積1万円以上、作業10万円以上を予想してください。

そんなに!?と思われるかもしれませんが、まずはお話を聞いて、今のWordPressの状態を調査するところから始まるので、かなりの専門知識が必要なのです。その代わり、できるだけの提案を出すことができます。

おわりに

私から、記事として書ける範囲でアドバイスできるのはこのようなところです。

もし以下のように思ったなら、WordPressを「なんとなく」ではなく、きちんと使ってください。

  • 乗り換えるリスクよりも、まめにバージョンアップする方がましだ
  • いろんなサービスを紹介してもらったけど、やっぱりWordPressが好き!
  • お金もないし新しい話が出てますます消耗したので、WordPressのままでいいや

無茶な改造をせず、きちんとバージョンアップができれば、消耗することはない…はずです。