話題の「沈黙のWebマーケティング」を読了しました。

沈黙のWebマーケティング −Webマーケッター ボーンの逆襲− ディレクターズ・エディション

私は漫画も含め、本を滅多に読みません。じっと座って重い本を読み続けること自体が苦手ですし、言葉の前後がどうだったかわからなくなって何度も読み返したりするので、まるで進まないのです。
Webでさまざまな情報を集め、推敲して答えを出す方が向いているので、技術書を買うこともほとんどありません。

技術書を全ページ読むことができたのは、共著として関わった「Facebookマーケティング プロフェッショナルガイド」以来です。それでも二週間かかりましたが。

この人、お客様のPC何個か壊してるよね

「文字が少ないからでしょ?」と言われそうです。確かにそれもあります。メインとなっているハードボイルドコメディは、実に王道でバカバカしくて面白かったです。
ですが、そこではないところで、この本はすばらしいと思いました。感想としてまとめてみます。

文章と明確な説明

さきほど、私が本を読めない理由を「言葉の前後がどうだったかわからなくなって何度も読み返したりするので」と書きましたが、この本については長文になる章間コラムも含め、ほとんどそういうことがありませんでした。
松尾シゲオキさんの文章はさすがで、全体の流れ、句読点の使い方、複雑な説明に至るまで推敲されていて、スルスル読むことができました。

ネタバレになるので詳細は書きませんが、この本を読んで、自分の中で気になっていた諸々がクリアになりました。Webマーケティングの基本は、意外と身近なことのようです。

  • 「徹子の部屋」が40年も続いている理由
  • 数年前は好きだったamadanaよりも、バルミューダに好感を覚える理由
  • しょうもない愚痴ばかりこぼしている、私のTwitter(@webbingstudio)にフォロワーが2000人いる理由
  • ダイの大冒険」で、ポップが好きという人が多い理由

世の中、バズマーケティングが全盛で、地味なコンテンツしか持てない我々一般人は自信をなくすばかりです。バズを否定せず、それらと共存できる理由と根拠が明確にされていて、読んでいてちょっと勇気が出ました。

あ、この本、ポップが好きな人にはツボると思います。

本の装丁

私のサーバーはシェアハウスらしいです

最近は「場所も取るし、どうしても必要な本は、もう電子版だけでいいんじゃね?」とも思っていたのですが、これは電子版でない方が良いです。
白黒ですが、装丁がたいへん見やすかったです。行間も文字サイズもちょうどいい。

逆に電子版だと、フォントの種類が多いこともあり、バランスが崩れてしまうのではと思います(実際、Amazonのレビューには電子版は読みにくいという意見があります)。

ボーンさんの迫力に埋もれがちですが、章間コラムのイラストもわかりやすいです。

あざとい(いい意味で)

ヴェロニカさん日本語流暢すぎ

神書とも言われるこの本ですが、本当にWebマーケティングを勉強している一部の人には酷評されているようです。そのせいでAmazonの低評価も逆に読み応えがあって、勉強になってしまいます。

「返報性の原理など、テクニックが誠実ではない。Webマーケティングの本質はそんなものではない」という評価があります。

http://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R3AK2L4RGSEFMF/ref=cm_cr_pr_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=484436474X

私はむしろこの意見に疑問を覚えます。誠実さをベースにしたあざとさはブランディングにもなり、ある程度ビジネスに必要ではないでしょうか。

CMSを扱う私としては、SEOテンプレート「賢威」を拡散されやすいWordPressテーマとして販売しているという件でも、さすがのあざとさだと思っておりますが…w

まとめ、そして「沈黙」

この本は、Webマーケティングの入門書です。ですが、本を読む良さや、達成感を思い出させてもらえました。

Webマーケティングでは、KDDIWebコミュニケーションズの高畑さんの「Webマーケティング思考トレーニング」も良書だそうです。ちょっと挑戦してみようかなと思っています。

最終話で、メインストーリーのタイトル「沈黙のWebマーケティング」の意味が明らかになります。
とても深く、重みを感じる内容でした。

未読の方は、ぜひその意味を確かめてみてください。

この記事を書いた人

うぇびん

愛知県豊橋市でフリーランスをしている、荒ぶるウェブおばさん。WordPressをはじめとした各種CMSを研究するのが好き。コーディング、WordPressによるサイト構築、改修、復旧などを承っています。