アップルップルさんの事例紹介

2012年11月22日・23日に名古屋で開催された「a-blog cms Training Camp 2012 Autumn」の参加レポートの続きです。

前半は私の発表の話と、アップルップルさんの事例紹介の話です。

発表スライド

懇親会のあと、basecamp NAGOYAに戻ってユーザー発表が行われました。

私は、制作を担当している、CSS Nite in SAPPOROの公式サイトで、a-blog cmsをどのように利用しているか、どの点に留意しているか、という話をしました。

結局時間が取れなくて、当日はいまひとつできがよくないスライドになってしまいすみません。帰宅後にかなりブラッシュアップしたものを、SlideShareで公開しています。

CSS Nite in SAPPOROの公式サイトは、私がa-blog cmsでの制作と新しいイベントの追加、サイバーガーデンの益子さんが新着情報やイベント情報の更新をしています。

a-blog cmsは、実際のサイト構造を保ったままテーマ化するということから、他のCMSと比較して、公開後の細かい改修がしやすいという特徴があります。
その一方で、テーマのディレクトリ構造がそのまま、カテゴリーの条件分岐に直結するので、最初の立ち上げ時にサイトマップをぞんざいにしていると、あとで構造を変えることができません。

なので、サイト構造については他のメンバーとかなりディスカッションをしてから進めました。

ある程度利用しないとわからないa-blog cmsの良さとして、エントリー管理のしやすさがあります。

複数まとめての非公開やカテゴリー変更は他のCMSにもありますが、管理画面内でブログ間のエントリー移動・設定の複製ができるCMSは、意外にもほとんどありません。
各イベントのページをカテゴリーではなく、メインサイトの子ブログという扱いにしたのも、この機能があったからです。他のCMSでは、イベントの追加の際にもっと手数がかかっていたと思います。

アップルップルの事例紹介

二日目は、お昼過ぎくらいまで参加していました。
午前中は制作元のアップルップルさんの最新事例紹介でした。

名古屋商科大学は、アップルップルが全面的にバックアップしている事例のひとつで、a-blog cmsの機能がフル活用されています。
合宿の際には、最新コンテンツの工夫した点、TIPSなどを聞くことができます。

今回はリニューアルしたトップページと、大学案内のページの紹介がありました。

a-blog cmsはjQueryやWeb制作でよく使われるライブラリが最初から含まれているため、jQueryの演出を追加しやすいCMSです。
トップページ・新着情報の枠全体がリンクのクリック範囲になっている演出や、大学案内の「建学の精神」「キャンパス紹介」の切り替えも、コアに含まれているライブラリで実装しています。

トップページ・新着情報は「他の記事を読む」ボタンをクリックすると、ページ遷移をせずに、Ajaxで以前のリストが出てきます。

他のCMSでこれをやろうとすると、JavaScriptをいろいろ書く必要が出てきますが、a-blog cmsは特定のフォーム要素を記述するだけで、この効果を実装できるようになっています。

この機能は「ポストインクルード」と呼ばれていて、公式サイトでいろいろなTIPSを見ることができます。

事例を聞いたあとは、気になっていたフック(前回の記事)について作り方を教わりましたが、寝ぼけてPHPの構文が間違っていたり、私のローカルのa-blog cmsの環境が整ってなかったりして、うまくいきませんでした…うう、こんどちゃんと勉強して記事にします…

ユーザーの要望

午後は、ユーザーからの要望を聞く時間がもうけられました。

パワーユーザーのデータファーム勝又さんからは
「カスタムフィールドグループを使う場合は、だいたいフォームの配置や見た目をいちからデザインすることになるのだが、既存のa-blog cmsのスタイルが反映されてしまっていて改修しにくい。カスタムフィールドグループのときは反映されないようにできないか」
という要望がありました。

私からは、管理画面の挙動と、CSS Nite in SAPPOROのサイトでも使っている「どこでも編集ボタン」について要望を出しました。
どこでも編集ボタンはとても便利なのですが、今のところ、自分で調べつつ手作業で設置しなければなりません。これが、エントリー編集ボタンのように、コピペだけで実装できればいいのに…と思ったりしています。

まとめ

そんな感じで、短い滞在時間でしたが、収穫の多い合宿になりました。

「既存サイトをそのままテーマ化できる」のが魅力のa-blog cmsですが、高度な機能に関しては、特徴が細かすぎて伝わらない一面もあります。

  • 公開後の更新・運用の負荷が軽い
  • 使い込むほど、案件に併せた運用しやすいサイトが作れる
  • jQuery関連の演出のの工数を節約できる

などもその一部で、私がa-blog cmsを有料+オープンソースでないというハンデがありつつも、気に入っている理由だったりします。


余談ですが、a-blog cmsのパワーユーザーはイベントに積極的で、CSS Nite地方版をはじめ、勉強会を運営している人が多いです。
アップルップルのかずみちさんも、名古屋で最大規模のセミナーイベント「WCAN」を主催しています。
そういう人たちとの交流も、合宿のもうひとつの楽しみなのです。

この記事を書いた人

うぇびん

愛知県豊橋市に住んでいる、荒ぶるウェブおばさん。WordPressをはじめとした各種CMSを研究するのが好き。札幌のIT企業のビットスター株式会社に所属しています。