Discover Shiretoko – 世界自然遺産「知床」と Web ブラウザ「Firefox」の物語
美しい。
流石はWEB標準の先端をゆくMozilla Firefoxのサイトです。
しかも、コードネームに我らが世界遺産、「Shiretoko」を選んでくれて嬉しいですー。
北海道を愛する方も、フォクすけを愛する方も、俺はOpera一筋だ馬鹿野郎という方も、是非訪問してみてください。
このサイトではWEBデザインの美しいテクニックがあちこちに使われています。
全ては紹介できませんが、取り急ぎ目立つものだけ。
WEBデザインの可能性を広げる、透過PNG
このサイトには「透過設定」を行ったPNG画像が多用され、Flash並のグラフィカルな演出を実現しています。
PNG32形式はファイルサイズが大きくなる欠点がありますが、近年のADSL、光回線の普及で使いやすくなりました。
ですが…
あのクソ忌々しいInternetExplorer6はこれに対応しておらず、足を引っ張り続けています。
このIE6でも透過PNGの表示を可能にするのが、「PNGFix」と呼ばれるJavaScriptライブラリです。
「Discover Shiretoko」はjQueryライブラリを使用しているので、jquery.pngFix.jsを採用しています。
jquery.pngFix.js – PNG-Transparency for Windows IE 5.5 & 6
衝撃のGlider.js
いや、これはびっくりしました。
てっきり知床→Firefox間でページを移動するのだろうと思っていましたから。
このダイナミックな横スライドは、日本人が作成したjQueryライブラリ「Glider.js」を採用しています。
Glider.jsを作ってみた。 – Ho-KAGO After School
Firefoxユーザーのなかには、「No Script」プラグインでJavaScriptをオフにしている方も少なくありませんが、このライブラリはdivでグルーピングされたHTMLに対し演出を加えるものなので、内容が読めなくなることはありません。
でも、できればこのサイトくらいはJavaScriptオンで見てあげてください…
一部が重なっているナビゲーション
本文最後尾のナビゲーションは、矢印の一部が重なっています。
四角ベースのCSSレイアウトでこれを実現するには、各ボタンを透過画像で作成し(ここは透明度はあまり関係ないのでgifです)、さらにフロートで横に整列したボタンに対し「ネガティブマージン」や「position:relative(相対配置)」で矢印の一部が重なるように位置ずらしをすることで実現できます。
説明記事がネット上にいろいろあったのだが見つからない…汗
尚、ボタンの重なっている部分は「HTMLで後に書かれている要素」が優先されます。なので、重なりは最小限に抑える必要があります。
トップ専用CSSによるデザインの上書き
「Discover Shiretoko」はトップ以外のデザインでは、共通の背景画像が使われています。
半島のすみっこにくまさんがいるやつです。
ですが、トップページのみ「top.css」を後から読み込ませることにより、導入部をよりダイナミックな構成に変更しています。
こうすることで、作業量を最小限にしつつ、ページ毎の演出を調整することができます。
これはWEBデザイナーの間では割と常套手段なんですが、CSS勉強中の方も自分のサイトやブログなどでお試しください。楽しいですよ。
他にもレイヤー配置など、たくさんのテクニックが使われていますが、この辺で。ノシ
何故ここまで高度なテクニックを多用したのか。その答えははっきりしています。
「Mozilla Firefox」が最先端のレンダリング、スクリプト処理に対応できるブラウザであることを、自らのサイトで証明するため。
「Discover Shiretoko」は、制作チームの自信の現れなのです。