私のFacebookのタイムラインに、とある「CMS」が流れてきて、個人的にカッとなったので書きます。
データベースを使用しない、静的HTMLファイルを書き出すことに特化した、ブロックエディタ方式のシステムです。どれほどひどい環境であっても導入できる、WordPressのように複雑ではないことをキャッチにしています。
そのようなニーズが少なくないことは承知していますし、このシステムを導入した方を批判する意味ではないことを前提のうえで、私の見解を書きます。
「このようなシステムは『CMS』とは名乗らないでほしい。『ページビルダー』と名乗れ」
です。
ここを訪れる方には説明不要かもしれませんが、「CMS」は「コンテンツマネージメントシステム」の略です。
「コンテンツ」は単純にページだけでなく、ページ属性(META、カテゴリーなどのタクソノミー)、画像など、そのサイトの目的達成のために必要となる関連要素を差すと、私は考えています。
また「マネージメント」は単にページを整理するだけではなく、そのサイトの目的達成のために、各コンテンツを再編成可能な状態で御するものだとも考えています。
敢えて「考えています」と書いてますが、実際そう定義されています。
マネージメントとは – はてなキーワード
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%CD%A1%BC%A5%B8%A5%E1%A5%F3%A5%C8
ちょっとまだ事例記事を書けていませんが、これは私がa-blog cmsで構築した最新事例「いえズーム」の、取材記事ページ末尾のスクリーンショットです。
https://iezoom.jp/entry-148.html
この取材記事に関連する住宅会社へのリンク、その住宅会社に関する別の取材記事があります。
さらにこの取材記事の先頭右側には、取材記事と同じ地域の記事と、住宅会社が関連付けられていますが、本筋から逸れるので、ご紹介はこの辺にしておきます。
a-blog cmsは、ブロックエディタ方式のCMSです。だからといって、その要素だけでブロックエディタではないMovable Type6やWordPressよりも優れているとは考えていません。
「ページを作成する」とよりも
各コンテンツに「カスタムフィールド」という体でサイトごとの情報を付与し、
かつプログラミングの知識が浅くても関連リンクを生成でき、
サイトの方針やPVの推移によって、迷うことのないUIで、いつでも設定の変更ができる
という点を高く評価しています。
結論として、データベースの有無とか、設置の容易さとかはCMSのアピール要素にはなりえますが、本質ではないです。
なんの関連付けも持たせることができず、かつ調整ができないページ生成システムを、CMSとしてクライアントに提供して、クライアントは幸せになれるのだろうか、と感じるのです。
これであれば、localhostにMovable TypeかWordPressを設置して、静的に生成されたページをOS側の処理か何かで自動的にFTP転送してやる方が、まだマネージメントをしているというものです。
以上、CMSと関わっている立場としての見解を書きましたが、公式サイトの誤字の多さも気になっている次第です。誤字はコンテンツの質を落とします。むしろ見た目よりそっちが大事じゃないかと小一時間。