2019年からMovable TypeはASP版の.netを主力にしたい


これはMovable Type Advent Calendar 2018の、15日目の記事です。

Movable Type Advent Calendar 2018 - Adventar

Movable Type 7がリリースされてから、MTDDC HOKKAIDOやCMS Mixやパワーユーザーのブログを通して、一年間今後の事を考えてきました。その結論として、今後の業務での主力はMT7ではなく、ASP版のMovable Type.netにしようと思います。

https://movabletype.net/

誤解のないよう早めに論旨を書きます。消極的な意味で言ってるのではないです。

  • .netの運用に特化した機能追加がすごいっていうかやばい
  • パッケージ版と私とa-blog cmsの関係の変化
  • 私とWordPressの関係の変化
  • 原点への回帰

という理由です。

.netの運用に特化した機能追加がすごいっていうかやばい

MovableType.netはリリースから三年以上が経ちました。リリース当初はあくまでMovable Type6の軽量版に過ぎなかったのですが、現在ではMovable Type 6の主要機能をすべて引き継いでいるだけでなく、常に活発な機能追加・改良が行われています。

特に、パッケージ版のMTでは難しかった、外部連携と運用に関する機能には驚きます。「Movable Type.net活用ブログ」を見ていただくといいですが、特に「えええ?レンタルでそこまでできるの!?」と思ったのは以下です。

IFTTT向けのWebhookに対応しているのは大きいです。Slackに限らずなんにでも投げられそうです。.netではページを公開せず、何かのハブに使うという新しい運用もできるかもしれません。

パッケージ版と私とa-blog cmsの関係の変化

パッケージ版に関して、昨年はMT7を前にして駆け込み的案件が多かったのですが、今年は少なくなっています。おそらく各企業が様子を見ていて、安定した来年から増加するのだろうと予測しています。ただ、札幌市はMTを専門としている会社が多いので、専門ではない私のところにどのくらい相談が来るのかは不透明です。

そんな中、秋のa-blog cms Training Campで、a-blog cmsにコンテンツタイプ機能が実装されるという話が出ました。厳密には既存のブログのコンフィグをパッケージ化して、複数のブログで使い回せるようになるのですが、原理としては他のCMSとあまり変わりません。

a-blog cmsもリリースから10年が経ちます。機能追加や大型化が進んだことで、だんだんMovable Typeパッケージ版との立ち位置のかぶりが多くなってきました。

また、私の中で軽量CMSにどれを使うかというのが決まっていませんでした。Jimdoはブログに難がありますし、BaserCMSやCraftも悪くないのですが、私に来る案件(かっちり系のコーポレートサイトが大半)にいまいち合致しません。軽量なままで機能が増えて、かつこれまでのリソースを活かせる.netを推さない手はないと考えています。

もちろん、MT7も引き続き勉強するので、案件のお手伝いやバージョンアップは十分できると思います。

私とWordPressの関係の変化

推さない手はない、と書いたものの、私がCMSの種類を提案できる案件はとても限られています(以前より増えましたが)。相変わらず、WordPressになるケースが多いです。主に以下の理由です。

  • 初期予算がない(というか抑えなければならない)
  • クライアントがずっとWordPressを使ってきたので乗り換えたくない
  • WordPressからの移行コスト(CMSを乗り換えると一年分の保守コストを上回ってしまう)

一方で、「補助金制度」というものがあることも知りました。それを活用するようなサイトであれば、初期予算がない問題はクリアできます。そしてWordPress5.0のGutenbergです。私は気に入っていますが、ざっとツイートを調べた限りでは一般ユーザーの混乱は大きく、これまでのセキュリティの問題もあって、以前より乗り換えの意識は強くなっています。

こうなると、あとは私の説得力になってきます。

原点への回帰

まあとにかく、正式なアカウントを取って公開サイトを運用して、インプット・アウトプットしないとと考えています。a-blog cmsでもそうしてきました。

個人的な理由になりますが、MovableType.netを見ていると、MTを使い始めた頃を思い出します。
15年前、当時はやっていたウェブ日記が不満で、手探りでMTをインストールしました。あの頃は自分が書いたコードや記事がHTMLで書き出されるのが本当に楽しくて、毎晩「これでどんなサイトが作れるだろう」と試行錯誤していたものです。

MovableType.netは、あの頃の私が望んでいた「MT3.0が成長した姿」かもしれないです。


.net案件は、既に何度か経験済みですので、いつでもサイトを構築できます。また、MT7に関しても良い会社をいろいろ知っていますので紹介可能です。お気軽にウェビングスタジオまでご相談ください。


投稿者名 うぇびん 投稿日時 2018年12月14日 | Permalink

CMSでの「事例コンテンツ」の5つの構築パターン


先月の「WCAN 2018/10」で、講師の谷口さんが、WordPress 5.0のGutenbergに対する懸念と同時に、小規模のコーポレートサイトはこれまでのWordPress一択ではなく、ASP型のシンプルなCMSへ移行していく選択肢もあるというお話をされていました。

コーポレートサイトの軽量化が進む中でも、CMSで構築すべきコンテンツはいくつかあります。そのひとつが「ユーザー事例」「導入事例」などの、事例コンテンツです。

事例コンテンツは、クライアントの業種、業態などで適したパターンが異なるので構築の最適解がありません。だいたいはすでに決まっているワイヤーに添って構築することが多いですが、私が中間の制作会社さんに「このパターンはこういうリスクがありますが大丈夫ですか」と提案したり、逆に意見を求められることもあります。

だいたい、5パターンに分けられると思うので、今後のために特徴と構築手法をまとめてみます。

ワイヤーがかなり縦に長いので、少し読みづらいですがご容赦ください。画像はクリックで拡大できます。

リッチテキスト型


冒頭にお客様の画像と名前が入り、その後はリッチテキストの自由文となります。
最も軽量なパターンで、特別なフィールドもお客様名くらいですから、JimdoなどのASP型も含め、どのCMSでも実装可能です。

このパターンの欠点は、データの再利用性が低いこと、リッチテキストであるためウェブ担当者のセンスに左右されることです。固定ページとほぼ同じですね。


データベース型


すべての項目をカスタムフィールドでがっちり構築し、事例の情報を細かいデータとして開示します。

大手企業さんで数回経験しました。すべての情報の再利用性を考えていることや、大きな社内で投稿ルールを統一するのが難しいからではないかと思います。

上記の通りデータの再利用性が高い、つまりAPI連携、リニューアルにめっぽう強いことが長所として挙げられます。一方で例外が許されなかったり、この事例だけ思い切り推したい、ということができないのが欠点です。このため、中間のテキストをリッチテキストの自由文にして、HTMLを書けるようにしておくという「逃げ」を考えたりします。

工数も多くなりますし、CMS本体への負荷も高めです。そういう意味でも大企業向けなように思います。


ギャラリー型


画像とキャプションがグループになった「繰り返しフィールド」を作り、カルーセルとして表示します。繰り返しフィールドについてはまとめで後述します。

jQueryが普及した頃から現在まで人気があり、コンパクトで、クライアントのOKも出やすそうなパターンですが、私はこのパターンにあまり良さを感じません。

このパターンは、最初に画像が集中しているため、画像と文章を対比して見ることができません。文中に「キッチンのタイルのあしらいは…」と書かれていて気になっても、ページの最初まで戻って、カルーセルをめくらなければならないのです。

また、スマートフォンの普及で画面が狭くなり、かつ訪問者の滞在時間が少なくなったため、2枚目以降を見てもらいにくいです。縦長の素材が多いとますます見づらくなってしまうのも難点です。文章は少ないけど良い写真がたくさんある、というなら採用しても良いかと思います。


リピートフィールド型


前項のギャラリー型の変形です。画像、キャプション、見出し、本文がセットになった繰り返しフィールドを重ねてページを作成します。見出しやキャプションは必ずしも必要ありません。

縦長の画像にも対応できたり、画像と文章を対比できるなど、ユーザビリティに利点があります。更新担当者にも説明しやすいパターンですが、同じパーツの繰り返しなので、そうとう文章に力を入れなければ単調になってしまいます。 また、途中に任意のコンテンツを割り込ませることができません。

画像に力が入っているならギャラリー型、文章に力が入っているならリピートフィールド型がいいのかなと考えています。


ユニット型


本文中のすべてのパーツを「ユニット」として自由に並べていくパターンです。

このブログへ何度か来られた方はすでにご存知かと思いますが、a-blog cmsが最も得意としているパターンです。concrete5も実質このパターンになります。WordPressのGutenbergやMovable Typeのブロックエディタも…近い、とは言えます。

例外対応ができる、段組ができる、事例専用のユニットを追加できるなど、なんでもありですが、a-blog cmsのエバンジェリストとして敢えて言うと「データの再利用性が低い」「手厚い導入説明が必須」という問題があります。このため、急ぎ案件やまとめてインポートをしたい場合には向きません。

また、これはリッチテキストエディタと同質の問題でもありますが、投稿ルールを決めておかないと、各ページがカオス化しがちです。


まとめ


以上、事例コンテンツのパターンをまとめてみました。いつものように突っ込みを待つことにします。

繰り返しフィールドは、「リピートフィールド」「フィールドグループ」などと呼ばれ、a-blog cmsはコアでこの機能を持っています。WordPressでは「Advanced Custom Fields」プラグインのPROライセンス、Movable Typeでは「FreeLayoutCustomField」で可能です。

個人的にはデータベース型はけっこう好きだったりしますが、サイトのレイアウトがデータに大きく縛られてしまうため、やはり繰り返しフィールドと単体フィールドの併用が良いのかなと思います。

すべてのパターンに言えることですが、事例を「インタビュー」としていた場合は「インタビューに応じてくれる寛容なお客様が、今後どのくらいいるのか」について検討しなければなりません(私はこれを「希望的観測問題」と呼んでいます)。なので、インタビューと通常事例でカテゴリー分けをして、通常事例はギャラリー型などにすることが考えられます。

なんにせよ、なぜ事例コンテンツを作りたいのか、事例を通して訪問者(将来の顧客、もしくは掲載された顧客)に対してどのようなユーザー体験を与えたいのか、この二点を明確にしてから進めたいものです。


投稿者名 うぇびん(管) 投稿日時 2018年11月10日 | Permalink

CMSの構築を考慮したコーディングとかクラスの命名規則の話


先日、CSSフレームワークについて記事を書いてから、今後のコーディング設計について具体的に考えています。

【Webdesign】Atomic Designの思想で、文系でもわかるCSSフレームワークを作りたい | ウェビンブログ

というより、再利用性のある業務用テーマの制作をいくつか依頼されており、いずれにしても着手しなければならないのです。

私の主業務が、CMS(それも特定のブランドによらない)を組み込んだサイトの制作であることを前提に、自分はどう設計していったらよいか、考えていることを書いておきます。


投稿者名 うぇびん 投稿日時 2017年07月08日 | Permalink

MTLive Sapporoに参加して、MovableType.netのテーマを作っていました


先週の4月22日(土)に開催された「MTLive Sapporo」に参加しました。会場は先日のレポート記事で紹介した、スペースカンテです。

Movable Typeの札幌コミュニティ「MT蝦夷」の勉強会で、以前は「MTCafeSapporo」という名前でした。私が名古屋から帰って来た昨年はお休みだったので、参加は5年ぶりくらいになります。
賑やかで充実したイベントでした。内容は主催のジャクスタポジション西山さんのレポートをご覧ください。

MTLive Sapporo を開催しましたー! - www.ni4.jp

私は、最初の一時間は初心者のサポートをしていたのですが、その後はASPサービス「MovableType.net」を業務に取り入れるため、本格的なテーマ作りを試していました。

かなり収穫があり、一年ぶりくらいにもくもく会で勉強をした感があるので(ちょ、おま)その話をメインに書いていこうと思います。


投稿者名 うぇびん 投稿日時 2017年04月25日 | Permalink

a-blog cms用テーマ「echo_zero」と、日本のCMSテーマの一年間


a-blog cms用テーマ「echo_zero」を正式にリリースいたしました。
非商用・検証目的であれば自由にご利用いただけます。商用の際はライセンスをご購入いただけると嬉しいです。

echoのポータルサイトもリニューアルして、ようやく他のechoシリーズにも着手できそうです。

さて、a-blog cms版のechoを作る!と言ってからリリースまで一年もかかりました。なぜそんなにかかったのかという話を、主要CMSの日本製テーマの事情なども交えて振り返りたいと思います。


投稿者名 うぇびん 投稿日時 2017年02月16日 | Permalink