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a-blog cms Training Camp 2019 Springに参加しました

2019年5月17日・18日の二日間、今年も半年に一度の「a-blog cms Training Camp 2019 Spring」に参加してきました。

https://ablogcms.doorkeeper.jp/events/87478/

前回は東京での開催となりましたが、今年の春はいつもの国際センターとベースキャンプ名古屋が会場です。
参加するともらえる、公式Tシャツも新しくなったので早速二日目に着ました。

一週間遅れになりましたが、イベントの主な内容と、最近のa-blog cmsコミュニティの動向をレポートします。


a-blog cms awards 2019授賞式



今回のCampの最大の見どころは「a-blog cms awards 2019」の結果発表でした。
a-blog cmsの公開事例をレポートも含め募集する、という、これまでにない本格的な公募企画です。a-blog cmsに限らず、CMSの構築を仕事にしている方なら参考になる事例集サイトにもなりました。ぜひ、サイトを見てみてください。

https://www.a-blogcms.jp/awards/

受賞した4サイトの雑感としては以下です。

影響?

この企画があった影響なのか、イベントの「ユーザー発表」の内容がいつもと大きく変わりました。
いつもは最新事例の紹介が中心ですが、新しい技術を試した実験的なレポートや、a-blog cmsを使い始めて三ヶ月の感想など、未来を見ている発表が多かったです。こんな事ができるのか…!という驚きも多く、活気があるCampになったと感じます。

リーグラフィさん


写真:水越祐介(株式会社リーグラフィ)

リーグラフィの水越さん

私は「いえズーム」で応募しましたが見事に落選しました。全力でレポートを書いただけに悔しくて商品のiPad Proを自腹で買ってしまったくらいです。

https://www.a-blogcms.jp/awards/case/iezoom.html

ですが、同じ札幌のリーグラフィさんがデザイン賞を受賞したのはとてもうれしいことでした。
リーグラフィの水越さんと平澤さんは、CSS Nite in Sapporoのサイトを共同運営していることもあり、だいぶ前からa-blog cmsの勉強会や協業を通して情報交換をしています。

今回、リーグラフィさんがawardsにたくさん素晴らしい事例を応募したので、いろいろな事情で勉強会の維持が難しい北海道のウェブ業界でも、検索などを通して注目してもらえるだろう、と願っています。

すずきカレーさん

ユーザビリティ賞を受賞した「リフォームのヤマハナ」を制作したのは愛知県の制作会社、ルーコの鈴木(すずきカレー)さんです。
汎用テーマを使用しているので一見オーソドックスですが、その裏側はCMS構築をしている人なら驚くような気配りにあふれています。「a-blog cmsは、PHPを書かずに高度な管理画面のカスタマイズが可能である」という事例でもあります。

鈴木さんは、かなりの古参ユーザーです。a-blog cmsに関する有用な記事を多数公開し、フォーラムでの投稿数もダントツで多いです。…が、非常に謙虚な人で、いつも申し訳なさそうにしていて、目立とうとしません。
先日、鈴木さんのインタビューが公開されましたが、やっぱり自分のことを「パワー控えめ」と言っています。awards受賞で、すずきカレーさんがもっと注目されればいいなあと思っています。

「 a-blog cms がクライアントの架け橋に。」”パワー控えめ”でも確かなスキルと信頼関係を築ける | ユーザーインタビュー

ユーザー発表の感想

非常に多くの発表があったので、一部の感想のみ書きます。すみません。

Ver.2.10について(アップルップル伊藤さん)

a-blog cmsは、アップデートが活発なCMSです。伊藤さんによる最新バージョンの紹介を毎回楽しみにしています。   2.9系までは新機能の追加が多かったのですが、2.10は根幹に関わる既存機能の見直しが行われました。

  • メディア機能の拡張
  • 管理画面スタイルシートの改良
  • サブカテゴリーの追加
  • コンフィグセットの追加(コンフィグの使い回しが可能に)

私は既にいくつかのサイトを2.10にアップデートしていますが、これだけの変更をして、テーマへの影響が最小限だったのがすごいです。

メディア機能は、WordPressと遜色ない機能になりました。伊藤さんのスライドを抜粋すると以下のとおりです。

  • 画像・ファイルの一元管理
  • メディア機能画面で画像の編集が可能になった
  • トリミングの際に被写体を指定できる
  • SVGに対応
  • ファイルに公開ステータスを追加
  • メディアを使うMedia_Bannerモジュールの追加

ただし、既存の画像ユニットからメディアユニットへの移行は工数がかかるし、両方を混在させると混乱のもとになるので、必ずしも採用しなくても良い、新規案件ならアリかも、といった話をされていました。

ここぞというときに使えるCSVインポート(ヘルツ筒井さん)

筒井さんの発表は、a-blog cmsのCSVインポートの事例と、活用する利点についてでした。
a-blog cmsはCSVインポート機能を標準で搭載しています。もちろん、プラグインは不要です!カスタムフィールドはもちろん、テキストやマークダウンであれば、ユニットとして移行することもできます。

他のCMSで運用されていた、コンテンツが多いサイトの移行の際は、CSVインポートが活躍します。また、新規追加だけでなく更新も可能なので、カスタムフィールドをスプレッドシートで編集して一気に書き換えるということもできます。

カスタムフィールドのデータを表敬式でPDFに書き出す方法(SUZULABO太田さん)

まったく知らなかったのですが、テキスト形式でデータを送ると、クライアントサイドでPDFを生成するスクリプトがあるのだそうです。

クライアントサイドでPDFを生成できる「pdfmake」を使ってみる | Tips Note by TAM

この「pdfmake」のデータをa-blog cmsのカスタムフィールドで生成して、表形式のPDFにして返すという事例の発表でした。
複雑な会員情報や食品のアレルギー情報の提供などをするコンテンツに大いに使えそうな技術で、久しぶりに何か理由をつけて実装してみたくなる発表でした。

a-blog cmsの初心者向けコンテンツを整備してる話(アップルップル井斉さん)

開発元の一番若い社員さんは、二年目の井斉さんと菅原さんです。今回は井斉さんの発表について書こうと思います。

井斉さんはこの一年間、a-blog cms関連の初心者が見るコンテンツの整備を進めていました。アップルップルに入社して、自分が学習をはじめたときに、チュートリアルのページ構成がわかりにくかったことがきっかけだったそうです。

プログラミング的思考に慣れていたり、他のCMSで豊富な構築経験があると、ちょっとくらい、文章の流れがずれていても理解できるようになります。また、書く側も反復学習とか文章の構造にに視点をおいて書くようになります。
ですが、そういう補完ができない初心者には、初心者向けの文書構造を考える必要があるのです。そういった、初心者の目線をまだ覚えている人にしかできない施策を説明されていました。

製品紹介動画は、すべてAdobe XDのアニメーションで作ったもので、ナレーションも井斉さん自身が声を当てている力作です。

もうひとりの菅原さんの発表も、すずきカレーさんの管理画面カスタマイズの基礎を解説した内容なので、a-blog cmsがこれからな人は見てほしいです。

私の1年間とa-blog cmsだからできる簡単UI対応 - Speaker Deck

グループワーク「a-blog cms川柳」

Campでは、毎回適当に班決めをして行う、グループワークがあります。昨年春はクイズ、昨年秋はかるた大会で、今年はどうなるのかと思ったら「川柳」でした。

限られた文字数で意味が通る文章にして、かつ、ウケを狙うというのはけっこう難しいです。私と、大阪のエバンジェリストの坂本さんがいる班ではこうなりました。3つのうち2つが内輪ネタです。

田村しか 使っていない レイアウト
だけだと、ワクグミの田村さんをdisっているようにしか見えませんが、レイアウト機能は新規作成の工数が高すぎて、頻繁に使用している田村さんしか有効活用できていないので、他のCMSのウィジェットのような、もっとシンプルな機能にしてほしいという要望が込められています。
私個人は、サイトの根幹に関わる設定が、エクスポートしにくいデータベース依存になってしまうという懸念もあります。

内輪ネタって、コミュニティの信頼関係を伝えるものでもありますが、躊躇います。初心者が多いWordPressコミュニティでは、よく「内輪ネタが多すぎてひく」という感想があって悩んだりしていると聞きます。私と坂本さんは、同じ班のはじめて参加した人たちに言葉の整理をしてもらったり、川柳に出てきた人のことを紹介したりしていました。

なお優勝は「その機能 有償ならば できますよ?」でした…
大規模案件あるあるですね…

私にとってのCamp


川邉さんの描く、謎のユルいイラストのファンです


今回は、関わっている人たちを軸にCampのレポートを書きました。ああまた長くなった。4時間もかかっています。

私が半年に一度、遠方から参加している理由は、もちろん最新情報を得るためでもありますが、私の精神的健康のためです。私が日々自宅から配信していることが、他のユーザーに届いていることを確認するのが目的になりつつあるのです。

金沢の15VISIONのデザイナー、川邉さんはウェブ制作だけでなく、商業漫画、イラスト、動画、最近はPythonにまで手を出しはじめている人です。
ですが、私について「うぇびんさんは、金沢でa-blog cmsの勉強会があることをTwitterで教えてくれて、それがきっかけでa-blog cmsに出会って、15VISIONに入った」と言います。川邉さんの最近のスキルを見るにつけ恐縮してしまいます。

それでも、こうして私が札幌でコツコツa-blog cmsの情報共有を続けていることが、日本の誰かに届いているというのはうれしくもありますし、今後も続けると思います。今回も「Twitterでa-blog cms関係のツイートを見ていたら悟空みたいにワクワクしてきた!」と言って参加された方がいました。

a-blog cmsはもうすぐ、リリース10年になります。既に国内のCMSでは屈指の機能とコミュニティを有している、安定したCMSになりました。
興味がありましたら次は8月くらいになりそうですが、札幌のCMS Mix「a-blog cmsの回」に来てください。
次回のa-blog cms Traning Campは11月ですよ!


投稿者名 うぇびん 投稿日時 2019年05月25日 | Permalink

有限会社リーグラフィさんと、a-blog cmsで住宅ブランドのサイトを制作しました



こちらは、a-blog cms Advent Calendar 2016の12日目のエントリーです。今年の更新は早いですよ!

札幌の制作会社、有限会社リーグラフィさんと、株式会社ジョンソンホームズ様の住宅ブランド「ナチュリエ」のサイトをa-blog cms 2.6.1でリニューアルしました。

ナチュリエ ていねいに育てる、自然素材の家

私はa-blog cmsの構築・技術サポート全般と、サイト内の一部のJavaScript制作を担当しています。

投稿画面も含めたサイトの全容は、先月の「a-blog cms Training Camp 2016 Autumn」でご報告させていただきましたが、あちらは合宿に参加された方だけの特典ということで、私のブログでは主に、構築面で考慮したことなどをご紹介します。


チーム構成



リーグラフィCSS Nite LP46「ビジュアル・ドリブンのデザイン」などに出演している、デザインとUXを得意とする会社です。

ディレクションを担当した平澤さんは、a-blog cmsについては勉強を始めて間もないので、ひと通りの構築までできる水越さんが間に入る形で、三人でどのような構成にすべきか仮テーマを組みつつ、相談しつつ進めていきました。

a-blog cmsはコーディングの自由度が高い分、先にがっちりHTMLを組んでから作ると(いわゆるウォーターフォール)、公開後の運用がしづらいなどの認識違いが起きやすい側面があります。やはりアジャイルを得手とするチーム向けのCMSと思います。

使用しない機能は見せない

逐一打ち合わせをしているうちにわかってきたのが、以下のようなことでした。

  • コンテンツごとにデザインが大幅に異なり、事例などではかなりの入力項目が必要となる
  • 関連付けのキーとなっている店舗情報は全ブログに出す
  • しかし、特定のコンテンツで使用しているフィールド・ユニットは、他のコンテンツでは使用しないことが多い

これに伴い、投稿画面をできる限り「使用しない機能は見せない」方針で設計していきました。

a-blog cmsは投稿画面をカスタマイズできますが、無計画に改変するとバージョンアップ後に大変なことになります。変更点をコメントで書いておいたり、HTML構造が変わっても致命的なエラーとならない、jQueryのツリー解析による書き換えを駆使しました。



例えば、a-blog cmsの管理ボックスの「エントリー作成」ボタンは、押す前に実際に更新したいページへ移動する必要がある(すごくすごくバージョン3までには直してほしい)仕様なのですが、ナチュリエのサイトでは選択しただけで目的の投稿画面へ移動できる、プルダウンリストとしています。

カスタムユニットの活用

a-blog cmsは、既存の画像・YouTube・GoogleMaps以外にも、完全自作のユニットを作ることができます(もちろんPHPもJSも書きません)。
バージョン2.1から実装されていた機能ですが、先述の「使用しない機能は見せない」にのっとって今回はじめてフル活用しました。


建築日記専用ユニット

たとえば「建築日記」のコンテンツでは、画像のようなパーツしか使われていません。

https://www.naturie.jp/works/Mdf20160725134119-286.html

このコンテンツの日記パーツは、建築中は新しい順、建物が完成すると古い順に並ぶという、旧サイトからのルールがありました。 そこで、入力画面をわかりやすくでき、かつ楽に並べ替えられるよう専用ユニットを作っています。


関連エントリー

オーナーインタビューに、Kさんというご夫婦が出てきます。内装がかわいいです///

https://www.naturie.jp/voice/sapporoownervoice1.html

Kさんの家は「フォトギャラリー」「建築日記」にも掲載されています。これらを結びつけることができれば多方面からナチュリエの事例を見てもらえます。水越さんから「a-blog cmsの関連エントリー機能を使えないでしょうか」と提案を受け、実装しました。


事例同士を関連付けた状態


通常、関連エントリーではエントリーのタイトルと概要が表示される前提となっていますが、事例ではリンク先URLを正規表現で条件分岐にかけ、インタビュー・フォトギャラリー・建築日記のラベルがついたボタンに切り替えています。

CSVインポートを採用するメリット

ナチュリエの旧サイトは、フルスクラッチのCMSで運用されていたため、データのエクスポート機能がありませんでした。
しかし、a-blog cmsには高精度なCSVインポート機能があります。実際のサイト内のHTMLから情報を拾っていく必要はあるものの、そこさえクリアできれば行ける!と目算を立てました。

画像カスタムフィールドのCSVインポートフォーマットが公開されていないという難関がありましたが、検証の結果、他のCMS以上に簡単に実装できることがわかりほっとしました。CSVインポートのサンプルデータはGitHubで公開していますので、ご自由にお使いください。

https://github.com/webbingstudio/acms_inport_test_500

CSVインポートは以下のメリットがあるため、最近はどのCMSの案件でも積極的に導入しています。

  • CMSの種類・端末・環境を問わず導入できる
  • Web制作の知識が浅いスタッフにも作業を依頼できる(インターンさん外部スタッフさんありがとう ToT )
  • スプレッドシートで見ることで「不備があるデータ」「移行不要なデータ」を可視化できる

まとめ

特にa-blog cms関連でお話ししたいことはこのようなところです。他にもcookieと連動してのコンテンツ切り替えなどもしていますが、これはa-blog cmsの公式ハンズオンにもあるので、皆さんも検討してみてください。

a-blog cmsでの大規模なサイト制作に関わるのは、今回がはじめてでした(ちょちょいなら何度かありましたが)。a-blog cmsならではの構築面での注意点、自分のテーマ制作のヒントも多く得られたと思います。
リーグラフィの皆さんありがとうございますm(__)m

ウェビングスタジオでは制作会社へのCMS構築面の技術提供なども行っています。どうぞお気軽にご相談ください。

ってこのサイト、お問い合わせフォームがないですね( ˙-˙ )
mail[ atmark ]webbingstudio.com
です。すいませんリニューアルせねば。


投稿者名 うぇびん 投稿日時 2016年12月12日 | Permalink