8月30日に名古屋工業大学で開催された、「WordFes Nagoya 2014」に参加してきました。
WordPress関連のイベントは愛知に移ってからは、はじめてです。
WordPressの名古屋コミュニティはとても大きく、積極的に活動してます。
毎年夏になると大きなイベントを開き、夜は空港近くの新舞子の宿で一晩中テーマをいじり、おかしを食べ、枕を投げます。
a-blog cmsといい、愛知県民はお泊まり会が大好きなようです。
セッションもさまざまなものがありましたが、今回はセミナー形式のコマはひとつも見ず、グループワークとアンカンファレンスに参加という、いつもと違う形でのレポートになります。
ちなみにこの記事は、東京・秋葉原のコワーキングスペース「CSS Space(ちゃんと仕事するスペース)」で書いてます。
サイト設計グループワーク
午前中は、出された案件ヒアリングのサンプルを見て、どのようなCMS構築を提案するか考える、というグループワークに参加しました。
- サイト設計グループワーク【前半】 (班分け・グループ話し合い) – WordFes Nagoya 2014
- サイト設計グループワーク【後半】(発表・質疑応答) – WordFes Nagoya 2014
内容からして、すでに実務でWordPressの構築を経験している人が多いのかな?と予想していたら、意外と一般の方や企業のWeb担さんが多く、個人利用が多いWordPressコミュらしいなと思いました。
イベントを頻繁に行っている、レストランバーのサイトリニューアルという設定なのですが…
要望多ッ!!!
進行役の野村さん、伊藤さんは「これは不要 or 効果が少ないと判断したものを削ってもらって構わない」と言いました。
進行役が仕掛けたトラップ(進行役談)のようです。
実際の案件では、クライアントの「がんばりたい!」という気持ちが爆発して、多数の要望を出されるケースは、良くあるのです。
技術・予算で可能であっても、要望を聞いてすべて実装すると、学習コストの割に効果が上がらず、公開後のクライアントのモチベーションを下げる結果になります。
理想は数フェーズに分けて、教育しながらのローンチですが、今回のテーマではないので割愛。
グループの皆さんに私から提案して、細かい要望は置いておいて、まず、必要コンテンツを更新頻度でグルーピングすることにしました。
ほぼ毎日アップするブログは「高」、季節ごとのメニューやイベントは「中」、アクセスなど滅多に変更がないものは「低」となります。
それから、細かい要望を詰めていきました。
私がいたグループが不要と判断したのは、WordPressでクーポン画面を更新するシステムと、スマホ用の完全な管理画面です。
単純に、外部サービスより割引率が高いクーポンを発行するよりも、店長さんに人気があるのですから、ブログに合言葉を書いておいて言わせるなどの原始的なタイプの方が、ファンは喜ぶような気がします。
また、スタッフがスマホでも更新したい!と言っているのはあくまでアメブロ基準なので、モブログで充分だろうというのは、早々に決まりました。
最終的に、更新頻度「高」は記事、「中」はカスタム投稿タイプ、「低」は固定ページときれいに分かれ、グループワークはかなりいい手応え。
午後に発表を行いました。グループによってイベント管理プラグインを導入したり、敢えてメニューをカスタム投稿タイプではなく固定ページベタ打ちにしてしまうなど、同じ要件でも方針の違いが出て面白かったです。
アンカンファレンス形式の質問会
午後は、カスタマイズに関するフォーラムAは体調不良で休み、勉強方法、働き方に関するBに参加しました。
事前に集めた質問にグループごとで答えを考える、というものでしたが、内容は勉強方法とはちょっと違うものでした。
- 5・6人でドメインが異なるWordPressブログを立ち上げる
- 最終的に100人規模にしたい
- 100人分のWordPressを設置するのは大変だし、どう考えて進めればよいかわからない
マルチサイト機能を使う、というのは想像がつきましたが、WordPressのUIで100人分のマルチサイトを扱うのは煩雑すぎます。
実際にやってみた人はいるようですが…
負荷などに不安がないようにすると、専用サーバーを借り、コアファイルをプログラマにカスタマイズしてもらうことになりますが、初期からそんなに予算はかけられません。
「AWSがいいんじゃない?」という意見が出て、たまたまWordPressに参加していたクラウドに詳しい人が、アドバイスに来てくださいました。
AWSであれば、小さくはじめて、ユーザー数増加にあわせてサーバースペックを上げていくことができます。途中でカスタマイズを加えることも可能、とのことです。他のクラウドサービスではそこまで柔軟にはできないだろう、とも言われました。
そのような感じで、ディスカッションざんまいの一日となりました。
LT大会と閉会式を見て、WordFes Nagoyaは、OSC Hokkaidoに空気が似ていると思いました。
勢いのあるコミュニティはスタッフにも勢いがあります。参加者同士は自然に会話をはじめますし、LT大会はWordPressと関係ない内容でも盛り上がります。
WordPressは書籍も情報も多いけれど、長年独学でがんばっている、個人単位のユーザーが多いです。GPLライセンスという、一般の人には難しい「不自由な自由」もあります。他のCMS以上に、ユーザー間の交流が大切だろうと思います。
なかなか楽しかったので、またイベントがあれば(コソコソと)参加したいと思います。
実行委員の皆さん、夏の暑いさなか、お疲れ様でした!