名古屋発の国産CMS「a-blog cms」の札幌勉強会を、一年ぶりに開催します。
今回はセミナー形式で、この頃、とてもよく質問される「Movable Type」との比較、乗り換えにフォーカスしたお話をします。
Movable Typeを使ってきたフリーのWebデザイナーさん、制作会社のディレクターさんにおすすめです。
来週木曜日の夜間になりますが、札幌駅から徒歩5分の会場ですので、お仕事帰りにお気軽にご参加くださいー 😀
以下は、今回の勉強会を開くことにした背景など。
Movable Type次期バージョン発表の波紋
2013年7月10日に、Movable Type 6ベータ版が発表となりました。
これに伴い、ユーザー数限定版ライセンス、およびオープンソース版(MTOS)の提供終了が発表されています。
大規模サイト向けCMSへの舵取りを強化した印象で、ユーザー数が5人以下のライセンスは、実質の値上げです。
予算が潤沢な案件が多いのなら問題はないのですが、小・中規模案件へのMovable Type導入は悩ましいものがあります。
ユーザー会が保護に動き出してはいるのですが、状況が落ち着くのにまだしばらくはかかりそうです。
WordPressに乗り換えるリスク
乗り換え先としては、導入しやすくて情報が多いWordPressが浮かびます。
ですが、PHPを書くことができ「独自タグでテンプレートを設計する」という考え方が薄いWordPressは、プログラミングの知識が少ない制作者が導入すると、かなりワークフローが混乱することになります。
また、たくさんのプラグインを上手に使いこなしてこそ効果を発揮するCMSなので、既存ユーザーの知識や品質に追いつくのも大変だったりします。
なので、今回はWordPressについては話しません。
a-blog cmsを考えてみる
a-blog cmsは、独特の投稿画面などがよく話題になりますが
「リリース後の改修がしやすい」
というのが、制作会社には最大のメリットだと思っています。
これは「静的サイトを構造を保ったままテーマとして作成していく」という特徴によるもので、テンプレートの設計思想がMovable Typeに似ています。
「Movable Typeよりも機能が多い割にライセンス料が安い」
という現実的な理由もあって、乗り換え先にはかなりおすすめできます。
予定している内容
このような背景を踏まえて、Movable Typeとa-blog cms、両方の制作実績を持っている立場から
- a-blog cmsとMovable Typeの、これからのライセンス体系はどうなる?
- 今のa-blog cmsはどうなった?
- 無償版「a-blog cms liteライセンス」はどんな感じ?仕事に使えるの?
- 導入の際は、どこが改善点・懸念点になるの?
という勉強を、みなさんとしたいと思います。
参加表明はATNDの告知ページからどうぞ。
a-blog cmsとは無関係な、個人的な余談ですが。
MovableTypeはメジャーバージョンアップのたびに、アナウンスの甘さ、ユーザーとのコミュニケーション不足による混乱が起きています。
特に、バージョン2から3への移行の際は多くのユーザーが他のCMSに流れ、現在のWordPressとのシェア逆転の背景になっています。
私はバージョン3以降をアマチュアの頃から愛用しているユーザーですが、優秀なCMSと思うだけに、この辺りが残念でなりません。
バージョン2への移行が視野に入ってきたa-blog cmsを含め、他のCMSが同様の轍を踏まないようにと願うばかりです。