プライム・ストラテジーの相原さんと大曲さんから、「一歩先にいくWordPressのカスタマイズがわかる本」を送っていただきました。
ベストセラー「WordPressの教科書
」で知られるプライムさん。かつ、いつもセミナーなどでお世話になっている大曲さんの本なので、内容は疑うべくもないです。じっくり読みました。
さっそく実践で役に立ったものの、なかなか書評を書けていなかったのですが、風の噂では今回も好調な売れ行きのようです。購入を迷っている人の背中を全力で押してみたいと思います。
おぉ、6月30日発売の「実践! コンテンツファーストのWebサイト運用 a-blog cmsではじめるCMSプロトタイピング」もよろしくお願いしますね!
「2つ目のテーマを作る前」に読む本
この本は、WordPressでテーマをだいたいカスタマイズできるようになっている人が「2つ目のテーマを作る前」に読むとちょうど良い本です。
- 趣味でブログを運営し、独学でカスタマイズをしてきた人
- 制作会社に入り、WordPressサイトを1、2件納品できた人
- ここ数年、あまりWordPressに触っていない人
WordPressのブログ記事は、回答のみが簡潔に書いてあるTIPSが多いため、概念を知ることが難しくなっています。
いっぽう、実質の公式マニュアルである「WordPress Codex」は正確ですが、すべての情報が並列に扱われているので、どれがよく使われているのかが、よくわかりません。
こういったネット上の情報を得て、なんとなくWordPressサイトを作ってきた人に、この先何年も使える重要な情報を選りすぐって解説しています。
上級者も読むべき理由
基本的に初〜中級者向けですが、WordPress案件の経験が長い方も、一読をお勧めします。
「幾つか手段がある中で、本書ではなぜこれをベストプラクティスとして紹介しているのか」
という解説が随所にあるためです。
これはとても貴重です。長年継続して、同じCMSの構築に携わっている人でなければ、説明できないからです。
私は年に2、3件ほどWordPressのテーマを作っています。そのときに毎回迷うのが、「カスタムフィールド・カスタム投稿タイプ・カスタムタクソノミーは、プラグインかfunctions.phpに書くか」「デザインの切り分けをカテゴリーとカスタム投稿タイプのどちらですべきか」などの、正直どっちを選んでもなんとかなる部分です。
これらについても、この本では明確な回答と判断の根拠が解説されています。
装丁が美しい
あとは個人的な感想ですが、装丁が美しいです。CMSの技術書はたくさんのスクリーンショットと注釈、サンプルコードが出てきますが、丁寧かつ豊富な色分けで、とても理解しやすく仕上がっています。お金かかってますねーw
本を書いたことがある人、将来本を出したいと思っている人、DTP関連の仕事をしている人にも、参考になるものと思います。
WordPressこそ専門書を買うべき
私はいろいろなところでWordPressが嫌いだと言っています。CMSとして納得がいかないというのありますが、概念やリスクを説明せず、無責任な情報を流す人が多いためです。
しかし、日本のコミュニティを牽引しているパワーユーザーには常々頭が下がります。セミナーや本、長編記事の執筆を通して、何年も使える情報の提供を続けています。デザインのセンスがすばらしい人も多いですね。
「WordPressはネットだけで情報を収集できる」と思われていますが、本当に良い情報に出会うには、本を買うしかありません。今一冊買うならこれをお勧めします。