2024年6月29日(土)に開催された「Open Source Conference 2024 Hokkaido」で、WordPressの手戻りやトラブルを抑えるための制作の流れについて話してきました。
WordPressサイトの、かなり現実的な制作の流れ – セミナープログラム – オープンソースカンファレンス2024 Hokkaido
たくさんの方に聞いていただき発表としては成功でしたが、どういうトーンで報告記事を書いたら良いかわからなくなったので(理由は後述)ここに書くのが少し遅くなりました。
会社の人や友人に写真を撮っていただきました。ありがとうございます🥰
したっけ札幌で。
ビットスターの福利厚生に「したっけ札幌で。」という制度があります。遠隔地の社員に対し、交流目的での札幌本社勤務を許可するというものです。なお私は道産子ですが「したっけ」とは言いません。
今回、これを利用させてもらって、週末にオープンソースカンファレンスに参戦しました。社内でCMSやフロントエンドに関する勉強会は定期的に開催していましたが、公の場で話すのはかなり久しぶりでした。
発表スライド
当日の資料はこちらです。社内勉強会の発表や、WordPressの社内研修を指導した際の資料を再編したものです。WordPressではないCMSにも関係する話も多いです。
発表後に他の参加者と情報交換をしていて、ここに記載したWordPressの構築手法・情報が古いものになっている、ということを知りました。主な違いは以下です。
- このスライドに記載されているテーマ構築手法は現在では「クラシックテーマ」と呼ばれており、Full Site Editingに対応した「ブロックテーマ」の方が主になっている
- WordPressの開発環境は、LocalとDockerの他にWordPress公式の「Studio by WordPress.com」もリリースされている
- Advanced Custom Fieldsを使用した構築は、ブロックテーマへの移行の工数が多い等の弊害があり今後の制作では導入を避けるべき
※Studioは発表前に知ったので加筆しています
本文のブロックエディタ対応は必須としても、FSEはまだ保留で良いと考えていたので、流れが大きく変わっていてこれまでの学習をやり直さなくてはならないことにかなり驚きました。
ブロックテーマに対応するには
クラシックテーマとブロックテーマの定義については以下の記事で解説されています。少なくとも一部対応の「ハイブリッドテーマ」までは対応が必要で、理想はブロックテーマということになります。
受託開発におけるハイブリッドテーマ開発 – Aki Hamano
Block, FSE, Hybrid, Universal? What Do We Call These New WordPress Themes? – WP Tavern
週明け、制作のメンバーにブロックテーマへの理解と切り替えが必要ということを説明しました。ブロックテーマを前提とする場合、ページ単位の制作手法は難しいです。ReactやVueと同様にブロック(コンポーネント)単位で考え、今の案件ではどのブロックを採用するのか、挙動やスタイル調整はどうするかなど、案件全体を通してデザイナーとCMS担当者が相談していく必要があります。静的コーディングでモックアップを作るよりも、まずCMSで組んでからスタイルを肉付けする方がおそらくスムーズです。それはa-blog cms、Drupal、concreteがだいぶ以前からやっていたことです。
以前から社内ではデザイン→コーディング→CMSと一直線(ウォーターフォール)で作業するのを見直す流れになっていました。なので、WordPress担当はもちろん、みんなで勉強しようと話し合ったところです。
何から手を付けていいのやら
と言っても、正直私もブロックエディタに関してはグローバルスタイル止まりで、サイトエディターについては画面を見たこともありませんでしたから、何から手を付けていいのやらという状況です。
これまでの学習と同じで、できるだけ新しくて正しい情報を収集するのと同時に、手を動かして生きたサイトを作るのが一番だろうと考えています。まずはこのサイトを変えてみます。会社の方は社内コンテンツを新しく作るなど提案中です。
取り急ぎ本を探したのですが、FSEについて解説しているものはまだ少ないです。5月に出たばかりの本をポチりました。「最近のWordPressにとまどっている方へ」とあるので、私の疑問への答えもあるかもしれないです。明日には届くのでまず読んでみます。
WordPressの新しい標準レッスン フルサイト編集+ブロックエディター活用講座〈動画解説付き〉
WordPressとようやくの和解
半年前「Tailwind CSSとの和解」というタイトルで記事を書きましたが、これはWordPressとの和解なのかな、と思います。実は以前ほど、WordPressが苦手ではなくなっています。他の社員に指導するために自分もかなりWordPressのクラシックテーマやブロックエディタを調べ直したためかもしれません。
ここ一年、ブログもほとんど更新していなかったし、毎日の生活と会社勤めに追われて全然勉強できてなかったです。これはいい機会と考えることにします。