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Webデザイナーに必要なのは読書力ではない

プログラマが1ヶ月でWebデザイナーに転身する方法 – やねうらお-よっちゃんイカを食べながら年収1億円稼げる(かも知れない)仕事術

このブログは釣り堀です – やねうらお-よっちゃんイカを食べながら年収1億円稼げる(かも知れない)仕事術

考えるきっかけを与える釣り記事ありがとうございます。
また、ブコメに☆ありがとうございます v_v

私の名刺には「Web Designer」と書かれています。
言語としてとらえると、HTMLもCSSもJavaScriptも、JavaやC++などと比べるとはるかに人間が読解しやすく、融通のきくものです。だから、やねうらおさんが「この辺の本を丸一ヶ月読めばマスターできるんじゃね?」と考えるのは至極もっともなことで、この点でWebデザイナーなめんな、とは思いません。

ですが、やねうらおさんの記事と、記事中にある本を全て読破しても、Webデザイナーにはなれません。
Webデザイナーに求められるのは「読書力」ではないからです。

プログラマは、提示された案件を検証し、決定した仕様通りに動き、納期までに作成でき、かつセキュリティがしっかりした「解」を出すのがお仕事です。
そのためには、各言語の仕様を知りつくし、構築する「読書力・理解力」が必要になるのだと思います。

Webデザイナーは、提示された案件を把握し、効率が良いと考えられる「解法」を複数提示するのがお仕事です。
それはターゲットとする第三者から見たデザインであったり、今後のサイト展開であったり、先方の好みであったり、納品後の更新担当者が自分でない場合、先方の技術レベルを見越したコーディングルールであったりします。
これらは技術としてのデザインではないので、本には載っていません。

つまり、「ディレクション=検索力・交渉力・応用力」が均等に求められる総合芸術なのです。
…まぁ、ざっくり言うと「空気嫁」です。

この辺の能力を、本を買うより確実に養う方法があります。
自分のウェブサイトや、ブログのデザインを定期的にメンテナンスすることです。

このとき、

  1. 自分はこのブログにどういう方向性を持たせたいか
  2. 閲覧者がこのブログをどう感じるか
  3. 閲覧者がこのブログを快適に読むことができるか

を考えるようにします。

例えば、現在のこのブログは、一からオリジナルの構築をしたいのですが、生憎時間がありません。
しかし、デフォルトテーマとか工事中のままでブログを運営して、訪問してきた人が「Webデザイナーとしての私」をどう捉えるかを考え、既存のテーマセットをベースに見た目重視のカスタマイズをしています。

また、これはどのサイトを作る時もそうですが、

  1. 各段落の行間アキ
  2. 文字のジャンプ率
  3. 字面が揃っているか(グリッドデザイン等)
  4. 閲覧者が迷わないか

を特に考慮します。
DTPデザインに近いですが、Webデザインは文字の増減、伸縮、読み込み速度も考慮します。

やねうらおさんが「学習したことを実際の仕事で見せてみろ」と言われてしまったのは、
よっちゃんイカを食べながらのデザインそのものが、説得力に欠けていたからです。

自分のブログデザインを第三者が見ても快適なもの(美しい=快適とは限りません)にすることで、記事にも説得力が出ますし、これを繰り返すことで、実際に閲覧者やクライアントに求められているものもある程度は掴むことができると思います。


いろいろ書いてますが、私自身は空気嫁は不得手です。
Webディレクターには転身できそうもありません。
大体理解できるようになるのに三年近くかかりましたんで、一般の人なら、一年というところでしょうか。

このような記事がなくなったときが、Webデザイナーが本当の地位を得られるときなのかもしれませんね。