十数年ぶりに就職して一所懸命働いているうちに、夏が過ぎ、秋が来て、クリスマスの季節になっていました。クリスマスケーキの予約のついでに買ってきたモンブランタルトを食べつつ、近況報告を書いています。
具体的なことは書けませんが、Movable Typeを愛用している企業の新規・改修案件が主な業務です。MTの大規模案件に携われる人は社内外とも多くはないので、まあまあ忙しいです。一方で社内の技術資料の整理、若い社員への指導、同世代のディレクター(プロジェクトマネージャー)の相談役などもしています。
そんな中で、この頃強く意識しているのが「仕事を減らす仕事をする」という言葉です。
「仕事を減らす仕事をする」とは
弊社、ビットスターのミッションのひとつです。主要なスローガンに「ITで、こまったを、よかったに。」がありますが、「よかった」にしたいのは、クライアントだけではないということです。
大規模なCMS案件で無駄な仕事になりやすいのは、要件定義のズレ、手戻り、それから流し込みです。これらを改善したいと思っています。なお、サーバー移転などは個人のときと違って、保守のエキスパート社員がいるのですぐ終わりますし、安心してお願いできています。
フリーランスの頃からやってきたことですが、更にがっつり資料を書くようになりました。フィールド一覧、テンプレート一覧だけでなく、設計書、構成図とかも書きます。大変ですが、少なくともすべて覚えておかなくても良くなりますし、進行管理の人やクライアントへの説明もだいぶ減ります。私は話が長くなりがちなので、文書を書いて言うべきこととタイミングを整理するというのは、そういう意味でも役に立っています。
「手戻り」はだいたい「デザインがCMS的に再現できない」という件です。デザイナーさんと常時連絡がつくので、フリーランスのときと比べると、ギリギリまでデザインがわからないようなことはありません。さらにFigma導入を本格的に始めたので、CMSで入力したときの挙動を含め、こまめにレビューしながら進めることを試しています。Figmaのコメントを見逃しやすいので、受信したメールをSlackに転送、重要な内容はBacklogに転記しています。
Tailwind CSSと和解せよ
コーディングについては、若手社員と一緒にTailwind CSSの勉強をはじめました。私は、個人では何度か使っていますが、Tailwind CSSが大嫌いです。クラス名が汚いし、WordPressなどのHTMLを変更できないCMSとの相性が最悪だし、HTMLを参照してCSSを生成するという設計が未だに納得いきません。
ですが、コーディングをしない環境向けなだけあって、大幅に効率化されるのは事実です。開発部でも使えるエンジニアが多いですし、Tailwindの併用を前提としているライブラリやTIPSが多いのでコストが減ります(特にFigmaのプラグインがヤバいです)。
私自身もヘッドレスCMSの構築に携わる機会が多くなったのもあり、長年のこだわりをやめることにしました。このウェビングスタジオのサイトもTailwindで書き直そうと考えています。
流し込みは、自動化を進めています。少なくともMovable TypeのData APIについてはJavaScript SDKが充実しているので、テキストベースであれば数千件規模も対応できるようになってきました。クライアントから預かったExcelデータを最小限の編集で取り込めれば、数人日単位で仕事が減るはず!と思っています。今のところは処理を作っている私が勉強不足で、私の仕事が減っていませんが…
そんなこんなで、おばさん最近こんなことやってるのよー!ということを書きました。が、文字で書くほどバリバリ仕事ができているわけではありません。他の社員に無駄な手間をかけてしまったり、思うように結果が出なくて凹むこともあります。
ですが、今のところ仕事がつらいことはないです。むしろたくさん目標や勉強すべきことがあって楽しいです!
すっかり病弱になってしまって無理をするとすぐ体に出るので、体調にだけは気をつけて、会社全体の仕事を減らせるよう来年も頑張る所存であります。来年の、ものすごく複雑になることが予想される確定申告のことなど考えたくもないですが。